まずは「こんな会社、不採用になって良かった!」と思って下さい。違う面接官が同じ質問を繰り返すというのは選考手法としても特に意味があるわけではなく、単に面接そのものがマニュアル化されていただけのことでしょう。15分程度の面接を5回も繰り返したのも、ただ選考実務のスケジュールを流れ作業的に消化しただけで、全く意味のないものと推察されます。
通常、5次面接まである企業というのは殆どが外資系なのですが、その多くは最初に人事担当スタッフが出て来て、それから配属予定先の管理職クラスや人事部門の管理職クラス、最後に経営層の重役クラスという順序で進みます。回を重ねる毎に候補者は絞られて行く仕組みですから、面接時間も徐々に長くなりますし、面接内容も毎回異なるのが普通です。おそらく今回の応募先は単に外資系企業の選考スタイルだけを真似た中身のない会社なのでしょう。仮に大手だとすると、人事や経営層と現場との間で採用に関する意志統一が全く取れていない会社だと言えます。どうも最近はこういう会社があちこちで増殖しているようですが、こんな会社に入社したところで「人財」としてまともに扱われるはずもありませんから、逆に早々と見限った方がいいわけです。
不採用の理由については以前にも触れましたが、実際には結構いい加減なものが多いです。今回のようなケースですぐに推察される要因としては、前述のように人事や経営層が企画する採用計画と現場の思惑や実情がそもそも合致していないなど。例えば現場では人材の余剰感があるのに人事や経営層では「絵に描いた餅」を追い求めているようなケースですね。また、新しい人材を採ることは(その人が実戦力になるまでの間)現場へ負荷を掛けることにもなるわけですが、この点に気付いている経営層も実に少ないです。いずれにせよ、採用に関する意志統一が取れていない場合は応募者も「たらい回し状態」となり、往々にして「内定者ゼロ」という結果に終わることが珍しくありません。戴いている情報のみではあなたに帰すべき理由があるかは不明ですが、まともな面接が行われたのならいざ知らず、今回のようなケースでの不採用の理由なんて全く気にする必要はありません。むしろ「時間と交通費を返せ!」ってところでしょうか。
人事というのは企業経営の最重要ポイントであるにもかかわらず、疎かにしている企業が大変多いのは残念です。経営判断に過ちがなければトップダウンがベストかと思いますが、リスク分散という視点からは現場主導型にも分があるわけで、一概にどちらがいいというわけではありません。ただ、大手中小を問わず、御座なりになっている企業が実に多いのは事実ですので、企業選択を行う上で、この辺りは求職者側にも見極める眼が必要となりますね。