完全成果主義は諸刃の剣です。上手く機能すれば(相乗効果で)組織全体が活性化しますが、下手に機能すれば組織は求心力を失って失速します。完全成果主義下での「キャリア戦略」「キャリア設計」というと、結果を気にしすぎるためか、マスコミが煽るからか、とかく目先のスキルアップや処世術ばかりに目が向きがちです。ところがこれでは逆に視野が狭くなるばかり。長期的なビジョンを欠くことにもなり、人心もとかく利己主義に偏ってしまいます。完全成果主義はビジネスの要請ですから仕方ありません。ですが、人材の育成やマクロ経済からはデメリットも少なくないのです。
このような環境下で総合職たるあなたに求められるのは、ズバリ組織の将来を担うリーダーとしての力量です。言い換えれば「人心をあるべき正しい方向に導いて行く力」です。将来的により良い条件・環境で働こうと思うなら、本当に成功したいと思うなら、あなたこそは目先の損得や小手先の成果に右往左往すべきではありません。誰よりも視野を広げて大局を見渡し、強靭な意志と倫理観で真のリーダーとしての力量を粘り強く養うことこそ重要なのです。周囲に流されずに己の信念を持ち続けるのはとても勇気の要ることです。ですが、その成果は必ず自身に還ってくるということに気付いて下さい。
ちょっと概念的で逆説的にも感じられる話になってしまいましたが、28歳の今、まずあなたがすべきことは、ご自身にとっての最終目標(働く目的、生きる目的)を明確に定めることです。それは物質的な至福であっても精神的な至福であっても構いません。必要なら今すぐに軌道修正すべきです。そして、その次はその最終目標に至るプロセスを自力で突き詰め、できるだけ細かく区切って時系列に並べてみて下さい。「何年の何月何日までにここまでのプロセス達成する」という明確かつ具体的な目標を立て、紙に書いて、嫌でも目に入るところに貼っておくのです。あとはその目標をどれだけ着実にクリアして行けるか・・・これを癖にまでできれば強いです。
勿論、途中で様々な障害や失敗に直面するでしょう。ですが、実はこの障害や失敗こそが、あなたのリーダーとしての力量を高めてくれる最大の恵みなのです。敵は外にではなく、いつも己の内面に潜んでいます。今回は難しい話になってしまいましたが、結局のところ、「日々の己の甘えや迷いをどれだけ打ち破れるか」が最強のキャリア戦略だと言えるのではないでしょうか。