人は何のために働くのでしょう。お金のため、家族のため、社会のため・・・。各論に於ける価値観は様々でしょうが、突き詰めれば、人は誰しも自分の人生のために働くのです。二度と繰り返すことのない、限られた「時」をどう精一杯生きるか・・・。社会的な地位や経済的な安定を尺度にした損得勘定だけで、人は果たして本当に納得の行く人生を歩めるでしょうか。
ミュージシャンを志したところで、いわゆる「プロ」として食べて行ける人はほんのひと握りです。才能や努力、意志の強さだけではどうにもならない部分もあります。成功するに越したことはありませんが、おそらく何度も壁にぶつかり、挫折することでしょう。何年か先には進路を変更しているかもしれません。ですが、人は失敗を糧に成長するものですし、モノの見方や考え方は成長に従って変わるものです。子供には苦労をさせたくないと思うのが親心でしょうが、苦労してみなけりゃ人の傷みもわかりません。少なくとも今のご子息は、目標設定ができている分、敷かれたレールの上を無目的に歩み、無意識のうちに誤った常識で汚染される若者達より幸福ですし、人として将来有望です。
誰しも好きなことには自信が持てます。自信を持てば他人より秀でることができます。夢を持ち続けることで生き甲斐を見いだすことができます。好きな道を歩んでいれば、自ずとその分野で生きる術も見つけやすいものです。ご子息だって、荒波に漕ぎ出す覚悟はできているはずです。どこまで一途に夢を追うことができるか、どれだけ人としての器を大きくできるか・・・目先の損得ではなく、人としての成長を見守ってやって下さい。