●まずは己を知り、相手を知ることから
人によっては「励まし」となる言葉も、人によっては「批難」となることがあるように、生身の人間である以上、己も含め、性格も癖も感情も能力も千差万別です。己の行動特性すら俯瞰できないままに、部下の適性や習熟度をも無視して機械的に仕事を強いてしまったら、部下はたちまち消化不良を起こしてしまいますよね。人間は理屈じゃなくて、五感で生きているんです。言葉を発する前に、まずは自らの心に問うてみる、そして相手の感情を察してみる・・・時にはお粥や重湯を差し出す必要もあるんです。
●聞き上手であれ
人は誰しも「自分の想いや考えを相手に伝えたい」という欲求を持っていますから、自ずと「話すこと」に専念しやすく、「聞くこと」を疎かにしがちです。特に上下関係が介在すれば尚の事、話が一方的にならないようにする注意が必要です。己の口を封印してでも部下の話をしっかりと受け止める姿勢、部下の気持ちを察するだけの「心のゆとり」を持ちたいものですね。
●常に謙虚で、献身、奉仕を忘るるべからず
筆者の知人に、誰よりも早く出社し、トイレ掃除と営業者の洗車をする社長さんがいます。「みんなに気持ち良く働いて貰うためなら何でもやるさ!社長なんて、どうせ一人じゃ何もできゃしない。みんなに食べさせて貰ってんだから、これくらい当たり前だよ!」・・・そもそも役職なんて、ただの役割分担にすぎません。「上に立つ」のではなく「一番下で支える」、「支配する」のではなく「奉仕する」、「常に謙虚で感謝の念を忘れない」・・・それが管理職たる者の真の心得ではないでしょうか。
●攻めては先陣を切り、退いては殿(しんがり)を務めよ
上に色目を使い、いつのまにか“上司”が“上仕”になっている人も多いですね。こういう輩に限って、いざ難局となると、真っ先に逃げ出してしまう・・・。薄情な世の中になったとはいえ、日本人の心の奥底には“恩義には忠義で応える”DNAが受け継がれています。懐には辞表を忍ばせ、常に矢面に立ち、部下をとことん守る・・・その姿こそが部下の心を打ち、士気を高め、百戦錬磨の強力な組織を創り上げるのですよ。