何のためのMBA取得なのか、あなたは明確に答えられますか?
いつも辛辣で恐縮ですが、有利不利で迷うということは、つまらぬ横並び意識に囚われている証拠です。MBA取得は目的達成に至るプロセスの中のひとつの手段に過ぎないわけで、それ自体が目的ではない筈です。損得勘定から生まれた発想なら、やめた方がいいですね。
これは筆者が以前某人材バンクに勤務していた時の話ですが、社費留学でMBAを取得し、年俸2000万以上を条件に外資系コンサルティングファームへの転職斡旋を依頼して来た25歳の青年がいました。確かに優秀な青年ではありましたが、筆者はその斡旋を断りました。幾らMBAホルダーとはいえ、ペーパードライバーに年俸2000万以上を出すような企業はないこと、そして、社費留学である以上、MBA取得には在籍企業からの大いなる期待があるわけで、彼にはそれに応える義務があること、がその表向きの理由です。
MBA取得で転職を、と企む人はとても多いですが、大方の動機は「キャリアに箔が付く」とか「年収増」といった安易なものです。前述の彼は、年俸に対する執着こそ凄まじいものがありましたが、その反面、企業選択や職務選択には興味を示さず、キャリアビジョンも描けていませんでした。一番肝心な部分、即ち「何のためのMBA取得か」が欠落していたのです。
ご存知かと思いますが、MBA留学には莫大な費用が掛かります。資産家のご子息であれば大した額ではないのでしょうが、一般庶民にとっては命懸けの大金です。親御さんが出してくれるのか、それとも会社が負担してくれるのかは分かりませんが、これ以上無能なMBAホルダーを世に出さないためにも、あなたにこそは、まずはその「重み」をしっかりと理解して戴き、願わくば「社会的使命感」を持って臨んで戴きたいのです。目的が明確なら、そして、その目的を本気で達成する意欲があるのなら、そこに“迷い”はない筈ですよ。