ひと口にベンチャー企業といっても千差万別、産声を上げたばかりの企業もあれば、急成長中の企業、既に業界を席捲している企業、はたまた大手企業の子会社もあれば、「自称ベンチャー企業」の中小零細企業もあります。成長段階も規模も違えば、社風も全く違うのです。
企業選択におけるポイントは大きく二つ、ひとつはビジネスモデルの妥当性や先見性です。他社が容易に追従できないような独自の技術やノウハウを有しているか、そしてそれらに市場性が見込めるかというところですね。このあたりの見極めにはかなりの情報と専門知識も必要ですが、上場企業であれば、四季報や資本構成(例えば著名なベンチャーキャピタルからの出資があるかなど)からも、ある程度の判断材料は掴むことができるでしょう。
もうひとつ、そして最も大切なことは、“経営者との相性をよく見極めよ”ということです。大手企業の子会社や関連会社としてスタートするようなケースを例外として、ベンチャー企業の殆どは「ワンマン経営」ですから、その経営手法や社風には経営者の思想や性格が色濃くダイレクトに反映されます。よく言えば強烈なカリスマ性を持つ経営者が、悪く言えば我侭で頑固・傲慢な経営者が多いわけです。尤もその位のアクの強い人間でなければベンチャービジネスで起業するのは難しいでしょうが・・・。
経営者との相性においては、とにかく価値観やビジョンを共有できるか否かが肝です。惹かれるリーダーであれば賭けてみても良いでしょう。ただ困ったことに、理念だのポリシーだのというものは表面上は幾らでも取り繕うことができます。通常、情報には裏と表があるもので、企業は都合の良い情報しか流しませんから、くれぐれもソースは多角的に収集してください。経営者と直接面談できるか否かも大きな判断材料です。企業の宝である人材の採用を人事担当だけに任せるのは問題外ですからね。
最後に、ベンチャー企業への転職においては、その成否自体はあなた自身にも懸かっていることをお忘れなく。ベンチャー企業で成功できるのは、「無」から「有」を創り出すことのできる人、つまり「自ら考え、行動できる人」のみです。