企業における人事考課は複雑怪奇です。目先の成果だけで決まる人事もあれば、適性を考慮した人事、あくまでも年功序列に拘る人事、はたまた権力争いや嫉妬による理不尽な人事もあります。残念ながら、今回頂いている情報の限りでは、あなたが遭遇した人事が果たして妥当なものかすら、筆者には判断できる材料がありません。ですが、部下をいきなり上司に据えるという大胆な人事を行う以上、少なくとも旧態依然とした企業ではないことは明らかですし、この人事はあなたへのカンフル剤(期待の裏返し)と解釈することもできます。
いずれにせよ、あなたが採りえる手段は三つ、白旗を揚げるか、リターンマッチに挑むか、フィールドを変えるかですが、筆者があなたにアドバイスできるとしたら、それは「つまらぬ横並び主義は捨てて、視野を広げ、自分を磨いて欲しい」ということです。
もはや終身雇用などない時代です。上司の顔色を窺って、社内を向いて仕事をしたところで、果たして会社はあなたの一生を保障できるでしょうか?それともあなたはその会社の社長にでもなりたいのでしょうか?そもそも組織は何のためにあるのでしょうか?
戦うべき相手は上司や同僚、部下ではなく、常に自分自身です。つまらぬ社内のポスト争いなんぞに費やすエネルギーがあるのなら、そのエネルギーを顧客へ、市場へ、社会へと向け、己の可能性に果敢にチャレンジすべきでしょう。会社の看板がなければ仕事ができない、肩書きがなければ評価されないなんて、器が小さいとは思いませんか?
本来人の能力は多種多様です。人それぞれに持ち味があるのです。与えられた狭い領域で同じ能力を争っていては、持てる力をフルに発揮することなど不可能です。役職や肩書きも単なる役割分担に過ぎません。マネジメント力に優れた適性があるなら管理職として経営のプロを目指せばいい、特定の得意分野があるなら専門性を極めて現場のプロを目指せばいいだけのことです。個々人が各々の持ち味を磨けば、結果として組織全体のアウトプットも高まりますし、そういう意識で培った才能は社外でも充分通用します。どうしても組織に不満があるなら「スーパー平社員」としてFA宣言するもよし、独立起業するもよしです。